広島で翻訳茶

広島で働く、英語・日本語の翻訳者/翻訳茶=緒方亮のブログ

ある夢にまつわる文章

久しぶりの更新ですが、今朝みたばかりの夢の話です。情報ゼロ、お知らせゼロ。非公開の日記帳にでも書いておくべき内容ですが、どうしてもどこかに投げておきたくて。

警告しましたからねー

追記:ごめんなさい。RSSで写真を含む全文が配信されちゃいました。「続きを読む」の設定をしたらそこまでが配信されると勘違いしてました。

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カラスの季節だ。


そして変な夢を見た。ジャンクフードとビールで夕方に眠りについてしまい、4時過ぎに目を覚ましたせいだ。まだ夢が消えきれない時刻で、僕は目をつぶったまま牛のように夢を反芻した。外ではカラスが鳴いていた。

夢のなかでも僕は眠っていた。

その日、僕はある女の人とはじめて会い、少し話し、そのまま別れて帰宅した。そして真っ暗な部屋で、何か考えながらうつらうつらしていた。

周囲では実家の父と、一回り上の従兄弟の話し声がしていた。それはどこだったのか? 今一人暮らしをしているアパートではないし、実家にもそんな部屋はなかった。闇の中でなにも見えなかったが、そう確信している。また、父親が今ここにはいないこと、その従兄弟が今はこの世にはいないこと、その2つも事実として確かなことなのだが、そうしたことは夢のなかでは問題にならない。

その日は何かの祭りの日の夜だった。夢では(夢の想起では)内容がどんどん上書きされていく。2人はしきりと僕を起こそうと会話を重ねていた。「車でドライブに行こうか」「ウナギ釣りに出かけましょうかね」。あくまで2人の会話だが、僕が起きることを誘っている。でもそこで僕は決して目を開かない。理由はなく、しかし断固とした意思をもって。

気がつくといま住んでいるアパートだった。蛍光灯がつきっぱなしの部屋は明るく、窓の外は真っ暗だった。僕は1人で、どこかでカラスの声がしている。現実の僕の部屋だ。ひっくり返った置き時計を起こすと、4時を少し回っている。

アパートの階段をふらふらと下り、自販機で久しぶりにノーマルなコーラを買った。コンクリに座ってそれを飲みながら、白み始めた空の下で、夢に出てきた女性のことを考えた。全身黒い服を着ていた。でも真っ白な服を着た、昔の同級生が同時に思い出された。クロとシロ。

あたりでは雀がチュンチュンと、現実の朝を準備している。しかし、ときおり聞こえるカラスの声は、どこでもない場所のことを告げ続ける。